アヒル不動産の業務日誌

あひる不動産の業務日誌

アラフォーサラリーマンの日常をつづります。

【悲報】不動産融資の退潮が鮮明に?

こんにちは!あひる不動産です。

今日は、昨日の日本経済新聞で、気になった記事をまとめつつ、今後どうしていくのがいいのか、考えていきたいと思います!! 

 

アパート融資の退潮鮮明 昨年、新規16%減 スルガ銀問題で慎重に

2019/2/13付 日本経済新聞朝刊
 
 

アパートやマンションといった投資用不動産の取得資金を対象にした個人向け融資の退潮が鮮明だ。日銀によれば、2018年の新規融資額は前年比で16%減の2兆8348億円。09年に調査を始めてから最大の減少率となった。富裕層や会社員らの不動産投資ブームで急拡大してきたが、不正融資が横行したスルガ銀行の問題で他の銀行も慎重な姿勢に転じた。

15年の税制改正相続税の課税対象が拡大されたこともあり、土地所有者や富裕層を中心に投資用アパート・マンションの建築に火が付いた。所有地にアパートを建てると土地の評価額が下がり、借金で純資産額を圧縮することで相続税の負担を減らす策が注目された。

15年から17年にかけてアパート融資は新規の実行額が3兆円台まで膨らんだ。特に16年は15年比で22%増の高い伸びとなった。土地所有者の節税需要が一巡すると、副収入や資産形成を狙った会社員の投資用不動産の取得熱に注目が集まり、融資が増えた。日銀のマイナス金利政策もあり、銀行は投資用不動産への融資を競い合った。

暗転したのは18年。投資用不動産を取得したい会社員らへの融資に積極的だったスルガ銀行の不祥事が発覚した。借り入れ希望者の年収や資産などを示す審査書類の改ざん、取引価格を水増しした不動産売買契約書の偽造が横行していた。本来は返済能力の低い相手にも億円単位で貸した。

日銀によると18年10~12月期の新規融資額は14%減の5879億円。8四半期連続で前年実績を下回った。スルガ銀行は18年10月に金融庁から投資用不動産融資で6カ月間の業務停止命令を受け、新規融資を止めた。スルガ銀行は16年度に3900億円、17年度に2600億円をこの分野で新規に融資。同行の「市場退出」が全体の融資を押し下げた面もある。

アパートの施工・管理を手がける東証1部上場のTATERUでも建設資金の借り入れ希望者の預金残高を水増しするなどの改ざんが18年8月末に発覚。アパートの建設資金を融資してきた山口県地盤の西京銀行は8月末以降、新規案件への融資を止めている。

金融庁が実態調査に乗り出し、他の銀行も一斉に慎重な姿勢に転じた。日本経済新聞が全国の地方銀行を対象にした昨年10月の調査では「今後、積極的にアパート融資を伸ばす」とした回答はゼロ。担保価値を保守的に評価したり、融資判断を本部に集約したりして審査を厳しくしたとの回答も4割強にのぼった。

例えば、融資の対象者を金融資産1億円以上に限り、会社員への融資を実質的に止めた銀行、審査書類の偽造が疑われる借り手を調査して資金の一部を返還させた銀行もある。

神奈川県在住で著名な不動産投資家は18年に新規物件の取得で銀行に融資を申し込んだが、断られた。「詳しい話も聞かずに断られたのは初めてだった」という。

国土交通省によるとアパートを含む貸家の新築着工戸数は18年に前年比で5%減の約39万6000戸だった。7年ぶりに減った。銀行が融資を絞り始めた影響が顕著で、不動産市況の変調を懸念する声も出てきた。 

記事の内容まとめ

 ・ 2018年の新規融資額は前年比で16%減の
  2兆8348億円09年調査以来最大の減少率

 
    ・原因は、不動産投資市場において、不正が
  発覚したため、銀行が融資審査を厳格化。
  そのことによって融資が大幅に減少

 
    ・4割強の銀行が、不動産融資に対する審査
   を厳しくしたと回答 

貸さない銀行は悪いのか?

・晴れてるときに傘を差しだし、雨が降ると傘を奪うのは昔から

この言葉は、昔からよく言われている銀行に対する皮肉ですが、本当に貸してほしいときに銀行はお金を貸してくれず、事業が順調に行っていて、資金繰りに余裕があるときに、銀行はお金を貸したがる。だから銀行は信用したくない!

 

でも、 これって銀行を自分に置き換えてみたら、至極当然の行動だと思いませんか?
お金のない人に貸したら返ってくるかはわかりません。どうせ貸すなら、ちゃんと返してくれそうな人に貸したいです。銀行だって慈善事業でやってるわけではないので。

 

ましてや、貸すかどうかの判断材料を改ざんされていたとしたらどうでしょうか?そんな業界に対して、審査を厳しくするのは至極まっとうな判断だと思います。

 

・ここ2~3年がボーナスステージだっただけ

確かに、ここ2~3年(実際は5~6年)は、普通のサラリーマンが銀行からお金を借りて、億単位の投資ができていました。

 

5~6年前は、そのお金の出し手がスルガ銀行や一部の金融機関だけでした。スルガ銀行も普通に審査をして、多少他よりアグレッシブに貸していた。しかし、それを見ていた他の地銀が、スルガ銀行の融資を積極的に借換えしだしたのが、ここ2~3年。5~6年前にリスクを取って、スルガで投資を始めた投資家は、ここ2~3年で売却や借換で出口を迎えて投資家として、次のステージへと移行した。

 

競合に既存のマーケットを取られたスルガ銀行は、よりリスクを取らざるを得なくなり、シェアハウスやエビデンスの改ざんでしか貸せないような人たちにも融資をせざるを得なくなった。

 

という流れが、シェアハウス問題が発覚するまでの不動産投資市場の流れです。では、そのボーナスステージが終わりを迎えた今、それでも不動産に投資をしたい個人投資家はどうするべきでしょうか。

 

個人投資家の取るべき戦略

 ・小さく始める

これはよく言われていることですが、現金で買える小さな土地や、比較的借りやすい、区分マンション等から始めるというのがひとつ考えられます。

いきなり多額の融資を引っ張ろうとせずに、自分の取れるリスクの範囲内からスタートをして行こうということです。

 

 ・高い金利を払う

 レバレッジをかけないと不動産投資のうまみは無い!という考えの方は、多少の金利は我慢して払えばいいと思います。

出始めの不動産会社がみんな、ノンバンクやスポンサーからの高い調達からスタートするのと同じです。いきなり1~2%で借りたいなどと思わずに、4~5%払ってでも儲かるような物件をさがして、リスクを取ればいいと思います。レバレッジをかけたいなら。

親族や友人から借りるのだって、あり得ると思います。ムシのいい話は通用しないと思って地道に資金調達を頑張りましょう。

 

・JREITや小口化案件等も検討する

 個人に直接お金を貸せなくなった銀行も、どこかにお金を貸さないといけません。そうすると、より安定した借り手であり、多額の需要があるリートやファンドには、より多くの資金が流れることが予想できます。 

そう考えると、大型物件の値崩れはそうそう無いと考えられるため、安定した投資先になると判断できます。低利回りだしレバレッジはかけられないとしても、不動産に触れるという意味では悪くない選択肢だと思います。

スタートをきらないことには、一生傍観者のままなので、まずは、マーケットに足を入れるとことから考えてもいいのではないでしょうか。

16%の新規融資が減ったとされている18年も、不動産業界向けの貸し出しは増えており、その割合も引き続き、増えているようです。 

f:id:ahirufudosan:20190213230743p:plain
ートーセイ株式会社 18年11月期決算説明資料よりー

 

 まとめ

 

すぎさった過去をひきずってもしょうがない!!
次のボーナスステージに狙いをさだめて、
みんなで頑張りましょう!!!!