【麻薬本】破天荒フェニックス~オンデーズ再生物語~書評
こんにちは!あひる不動産です。
今日は、先日買った「破天荒フェニックス」を読んだので、レビューしたいと思います。超おススメなので、現状に停滞感を感じている方は是非!!
ストーリー
僕もそうなんですけど、眼鏡をしない人はあまりなじみがないかもしれませんが、OWNDAYSという、お洒落な眼鏡を売っている会社の再生~成長物語です。
って、書くと何か安っぽいんですけど、田中社長のカリスマ性と起業家としての嗅覚、それを頭では否定しつつも、いつも社長を支えるCFOの奥野さん。急成長を遂げるベンチャー企業の想像を絶する、表と裏の顔がリアルに描かれています。
なお、再生物語とされているのは、オンデーズは田中社長が創業した会社ではなく、田中社長が売上20億、借入14億の、資金繰りも立ちいかない状態の中、第三者割当増資で会社を引き受けたところからスタートするからです。
この会社、マネージャーをAKBの総選挙風の選挙形式で選んだり、インフルエンサー採用をしたり、話題性豊富です。まさに勢いのあるベンチャー企業って感じです。再生のスローガンは「目立ったもん勝ち!」
【OWNDAYS 名前の由来】
— OWNDAYS (@owndays_PR) January 24, 2019
「〜日々」という意味のown daysと「切り替える」という意味のon/offの発音の組み合わせです😇日々私たちの様々なメガネを掛け替える事でスイッチをオンオフするように気持ちを切り替え、新たな毎日を過ごす事が出来るように、という想いを込めて名付けられました✨#OWNDAYS pic.twitter.com/hRE8MNYv0R
麻薬本たる所以は?
僕はタイトルで、この本を「麻薬本」と表現しました。そうです、気分を高揚させて、テンションが上がり、自分もやらなきゃ!!って思える。そんな本です。
この本を読む前から、僕は、この本が自分に与える効果をなんとなくわかっていました。きっとあの本を初めて読んだときみたいな感覚になるんだろうなって。
そうです。こちらです。
皆さん、サイバーエージェントの藤田社長が、12年前に書かれた、こちらの本を読まれた事はありますか?今や押しも押されぬ大企業になったサイバーエージェントですが、藤田社長がインテリジェンスを2年で辞めて起業し、そこからの成長ストーリーが描かれています。サイバーも、オンデーズ同様に、資金繰りの危機をなんども乗り越えて、今に至っていて、舞台は違えどストーリーは酷似しています。
この藤田社長の本を読んだのは12年前ですが、くすぶっていた自分の心に火が付いたのを今でも覚えています。
大企業にいる人にこそ読んでほしい、奥野CFOの凄み
この本の主人公は勿論田中社長な訳ですが、CFOの奥野さんと二人三脚で会社を立て直していきます。この奥野さんの存在なしでは、オンデーズの再生はあり得なかったと思います。銀行員としてはグッと来るような奥野氏の名言、以下に抜粋しておきます。
「皆さん、よく聞いてください。本日、全ての取引銀行への借入れ返済をストップします。銀行からの電話が殺到すると思われますが、全て「奥野から折り返し電話します」とだけ返答して、他の人には絶対に繋がないでください」 ー第9話血みどろの買収劇ー
「資金繰りで苦労するのが私の仕事です。金の苦労が要らない会社なら、自分なんて必要ないでしょう。たくさん仕事を作ってもらってありがたいぐらいですよ、ハハハ」 ー第10話悪意は悪意をよぶー
如何でしょうか?こんなセリフ言えますかね?安定した大企業出身の銀行員が、資金繰りが明らかに厳しい会社に参画して、その責任を自分が一手に引き受ける。そして弱気になっている社長に対して、恨み言を言わずに、逆に励ます。
多くの組織人は往々にして、火中の栗は拾いたがらず、面倒くさそうな仕事は人に任せ、上手くいきそうなプロジェクトには手を挙げてと。そんな感じじゃないでしょうか。
取締役ですが、連帯保証もしていないわけで、極論逃げようと思えばいつでも逃げれると思います。それが奥野さんは一切逃げない。冷静な分析から社長のやりたいことに意見は言うけど、最後は支えてしまう。凄すぎますよね。
みずほ→リサ・パートナーズ→オンデーズと歩んだ、アラフィフです。凄い!!
— ヨシオクノ🌤️奥野良孝 (@YoshitakaOkuno) October 18, 2018
起業家の熱に翻弄される人生もあり!
皆さんの周りには、ベンチャー企業の社長はいらっしゃいますか?僕の周りには、魅力的な経営者がたくさんいます。はよ、こっち側へって誘われることもあります。
比較的若いころから、経営者と会話をする立場で仕事をしてきました。ただし、いつも自分は大企業側で、その圧倒的熱量にほだされないように、つかず離れず。炎が凄すぎるときは少し離れた位置でみつつ、みたいなことを繰り返してきました。
でもこういう本を読むと、やっぱり、これでいいのかなって思っちゃいますね。
「倒れるときは前のめり!」「人生一度きり!」「ピンチの数こそ男の魅力!」「死ぬこと以外かすり傷!」
年はとったけど、まだ諦めたわけじゃないよ・・・